2013年03月25日

震災…あなたであることがわかるために歯科は…

7週ぶりの完全オフ。
勉強会半分・遊び予定が半分で、
ゆっくり休もう・・・という日がまったくなかった。
まぁ、ウチのスタッフに言わせると、
「遊びは忙しいに含まないの!」
というご指摘が・・・ごもっともで。

この間の「 春分の日 」だって
朝9時から「あっぷるいーと」の
建物(マンション)全体の消防点検。

そのまま、治療が忙しく作る間が作れず、
溜まりまくった技工物(銀歯や白い歯や入れ歯など)を
ずーっと作って1日が終わった。
さすがに朝から技工詰めは疲れる。
PM3時頃には、誰かと話したくて、
行きつけのお店に乗り込み、ランチ。
30分くらいの休憩つもりで行ったけど、
親しい常連客とも会い1時間以上おしゃべり。
リフレッシュにはなったけど、
結局、仕事はおす・おす。
AM0時を過ぎて、もう嫌になって帰宅。
14時間くらいって集中力も限界に近い。
まぁ、一通り終わったからいいけど、
祝日に何やってんだろ?
・・・と思うようじゃ辛くなっちゃうので、
限界の一歩手前で切り上げるのも仕事のコツです。

せっかく久々のオフ。
昼まで寝るから、気にしないでね。
と、前日に親に伝えておきながら、
目覚ましを切るのを忘れて、
結局は平日と同じ時間に起床。

せっかくだから映画でも・・・
この前から気になっていた日本映画。
東日本大震災の現場に触れた「遺体」。

・・・めちゃくちゃ上映時間が・・・!
上映してるトコ少なっ!
朝の9時から1回限りとかしかない!
唯一の近場&数回上映している所が、有楽町って!
当日予定で見に行こうという意欲が削がれるわ。

結局、ダラダラして、
本屋と100円ショップとファーストフードで一休み、
テレビ見て、ビデオ見て、ドラム叩いて、
まったりして終わる。
こういうのを、の〜んびり過ごした休日、
と呼んでいいのか?
まぁ、何もしない有意義な1日なんでしょう。

10年ほど前なら、3カ月休みなしで、
仕事と勉強会と技工に没頭してても
たいして疲れなかったのに、
その半分で休みを欲するのだから
衰えですなぁ。


実は、遺体を見たかったのには訳があるんです。
春分の日の翌日・・・震災における
遺体確認の照合法を勉強してきたんです。

この映画では、柳葉敏郎さんが演じてます。
この映画の話も触れるかなぁ?
って思ったんですけど、お堅い勉強会なんで。

4つの大学の法医歯科学の教授や準教授、講師
などが来て、実習を交えてレクチャー。
御遺体の写真から歯式(歯の状態)を読み解き、
生前のカルテやレントゲンから現在の状況を読み解き、
照らし合わせていく。

・・・なるほどぉ!というテクニックがあるんです。
知らなきゃ、現場じゃモタついて役に立たない。

映画を見れてないのですが、実際はダブルチェック。
2人の歯科医師がそれぞれ判別して、
間違いがないように確認しあっていく。
デンタルという小さなレントゲンも取る。
どんなに根をつめても、
1日じゃそんなに多くの数は見れない。

東日本大震災で活躍された先生方の現場写真は、
以前に見ていたのですが、
こうやって実習を受けるのは初。

実際の現場を想像するだけでも、
「ご家族のもとに帰してあげたい」
という思いがなきゃ、どうにも勤まらない。

震災という大きな涙の後には、
その涙を噛みしめて乗り越えていかなきゃならない
大きなものが、いたるところにある。

ボランティアなんて言葉に集約されてしまう
ことでしょうが、その言葉に含まれている現実は
どんだけ痛いんでしょうね。

そうそう、
ぜひとも多くの一般人に伝えたいことがあります。

震災直後の放射能汚染騒動で、
レントゲンすら撮影拒否する人が増えたことがあります。
アナログであろうと、歯科のレントゲンは低被曝。
デジタルであれば、妊婦さんに使ったって無害。
そんだけの人体影響のないものでありながら、
そこから得られる情報は治療には欠かせないものです。
単なる病気の有無に限らず、
ちゃんと読み解く力のある歯科医師が見れば、
その原因や、今後の悪化予測までわかる。
歯だけじゃなく、カラダのどこに影響が出てくるかも
わかることも多い。

でも、今回の講習会で特に感じたことは、
「 生前のレントゲン写真 」があること
が、どれだけ御遺体の照合に必須か!
ということです。

あばら骨や手足の骨に比べ、
「 歯 」ほど千差万別なものはない。
それ故に個人識別ができるんです。

あなたは、
歯の全体が写っているレントゲンを
撮ったことがあるでしょうか?

出来るだけ、最新のものが医療機関に残っている
ことが、震災などの大災害で、御不幸に会われた方々の
帰宅する可能性を上げるんです。

辛い話ではあるんですが、
たった2年前に起こった現実。
同じ日本で起こった事実なんです。

地震大国日本。
震災準備で、
避難袋などのご用意をしている人は多いでしょう。
そのもう一歩先には、
歯の検査データ(視診やレントゲン)も
大切な「あなたであることがわかる情報源」に
なっているんです。
・・・そうならなくて良い日々が
      継続されることを願って・・・



カラフルあっぷるいーと3.JPG






posted by あっぷるいーと いんちょう at 02:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯の雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月07日

ルビー&サファイアと歯の関係

12月に入ると
よりいっそうクリスマスモード。
プレゼント選びに躍起になっている人も見かけます。

彼女にリングをあげる人もいるのかなぁ?
クリスマスのロマンティックムードで
プロポーズを考えている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、人気の高い宝石から、
ルビー&サファイアのお話にしてみましょう。

有名な話だとは思うのですが、
赤い宝石の代表として名高いルビーと、
青い宝石の代表として名高いサファイアは、
成分的に、同じ石なんです。

コランダム(鋼玉)は、酸化アルミニウムからなる結晶。
無色透明なコランダムに、
どんな不純物が、どんな量で混ざるのか、
それだけで、宝石としての価値が変わります。


サファイアは、コランダムに、
鉄とチタンが混入することで青くなる。

産地の違いで青色の濃淡が異なり、
コーンフラワーブルー(カシミール産)
ロイヤルブルー(ミャンマー産)
カワセミブルー(スリランカ産)
インクブルー(オーストラリア産)
などと呼ばれグレードも異なる。

鉄だけ混入すると黄色いイエローサファイア。
チタンだけ混入すると無色のカラーレス(ホワイト)サファイア。
ルチルという二酸化チタンからなる鉱物も混入すると
光が3本線に反射するスターサファイアになる。

クロムが1%混入したものだけがルビーと呼べる。
クロムが0.1%しか混入されていなければピンクサファイア。
5%を越えるとエメリーという工業用研磨剤になるそう。


同じコランダムを主成分とする石。
生まれ落ちた環境によって含まれてくる不純物が変わり、
石そのものの価値や尊さ、輝きや精悍さも、全くの別物となる。

ほんのちょっとしたこと。
それは産まれた環境であり、
育ってきた時代の影響なのかもしれない。

人間のDNAも99%は世界中みな同じ。
ちょっとしたことで、白人にも黒人にも黄色人種にもなる。

好きな人も、嫌いな人も、無関心でいられるような赤の他人も、
原材料的な観点で見れば、ほぼ同一の存在。

個体そのものの大きさや、磨きの巧み、たどったルート。
原石で産まれ落ちて以降も、
その後の営みによって、
市場価値が変わるのも、人とよく似ている。

自分が自分でいるのも、相手が相手でいるのも、
ほんのちょっとした奇跡が生み出した結果。
もちろん巡り会いですら奇跡の産物のようなもんでしょう。

ぜひ、宝石をプレゼントする相手を目の前にしたら、
愛だけでなく、その奇跡にも思いを巡らし、
末永くお幸せにいられますように。


ちなみにコランダムは、現在、容易に人造できるようになったので、
様々な機械の部品や研磨材、耐火物原料などに使われているのだとか。

コランダムのオオモトである酸化アルミニウムは、
通称アルミナとも言われています。

これは、歯科治療にも大きく貢献してくれているんです。
たとえば、
保険で作るインレーやクラウンといった
銀歯や差し歯といわれる材料の一部だったり、
知覚過敏などの治療に用いる
薬液や歯磨き粉の中にも含まれているものもあるんです。

(ちなみに間違いがないように付け足しますが、
保険で作る銀歯の主成分は60%前後が銀。
12%程度が金。
他にパラジウムやアルミナなどが含まれているといった程度ですので、
数%程度の成分でしかありません・・・あしからず。
製造メーカーによって含有率は微妙に異なります。)

一時期、ネイルアートのように、
歯もデコレーションしたがる人もいました。
小さなルビーを歯に埋め込む人もいたんですが、
ある意味、インレーを入れるようなものだなぁ、と、
納得したりもしたもんです。


・・・彼女にルビーやサファイアを贈るとき、
夢心地のまま勢いに任せるのは、アリだと思います。
でも、
そのプレッシャーに負けて、笑いに持っていこうと、
「君の銀歯と同じものだよ」
と言っちゃダメですよ。
せっかくの雰囲気が台無しですから!



カラフルあっぷるいーと3.JPG



posted by あっぷるいーと いんちょう at 02:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯の雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月04日

レ・ミゼラブル・・・意思は行動が作る。

people do not lack strength,they lack will.
レ・ミゼラブルの作者でもあるビクトル・ユーゴーの言葉だそうだ。
「強さに欠けているのではない、意志を欠いているのだ」

やっていれば遂行することができる強さはある。
でもやるまでの意志が弱く始めることができない。
・・・そう読み変えてみると自分に当てはまることはいっぱいある。

以前読んだ脳科学の本によると、
人間の脳は、「動こう」とする「意志を発するより」も先に、
「動く」という「行動をとる命令を出す」のだそうだ。

ちなみに数年後、明石家さんまさんの、
ほんまでっかTVでも同じことを言っていた。
(結構あっさり終わった印象があるので記憶に留めていない視聴者も多いかもしれないが)

・・・毎回チェックしている番組ではないので、
ほかにどんなことを言ってるかまでは知らないのだが、
事前に知ってる内容が、ふと話題にのぼると記憶に定着しやすいものだ。
これも脳科学では定説らしい。


あれもしたい、これもしなくちゃいけない。
気がつくと、何もしないまま数日が経過し、
やりたかったことも、他のやりたいことに上塗りされて忘れていく。
それらすべては、動いていないから起こる当然の結果であろう。



歯科治療においては
「ここで噛んでね」
「ここを舐めようね」
「ここを気をつけて磨くようにしよう」
「こうマッサージするんだよ」
・・・できるだけ行動に移しやすい言葉を選ぶようにしている。

ほとんどの病気は「生まれながら持つ」ことは『ない』!
(遺伝性などと、それ以外のものでは、後者の方が多いのだ。)

「今までの生き方」に原因があって、発生してしまったものがほとんどといえる。
(それを後天性疾患という)

予防は、医科でも歯科でも保険治療には含まれない。
けれども、その原因を探り改善することは、医療行為でなければならないと思う。

しかし、後天性というのは、治療の対象と考えるとやっかいだ。
習慣も価値観も、積み重ねでガチガチに固まってしまっていることに、
正しくとも、今までと全く異なることをインプットすることは、
いきなりできるものではない。

たとえば想像してみてほしい。
朝寝坊が習慣付いた大学生が、
就職を期にいきなり朝活を始められるだろうか?

ベジタリアンに肉を食べさせることはできるだろうか?

同じように、直してほしい習慣を変えるのに、
抵抗の大きな改善を推し進めるべきではない。
ちょっとずつ、行動に移しやすいことから始めていく。

「行動することでしか、意識は生まれない」のだ。

来院するという行動をとる時点で、
患者さんは「良くしたい」という意志がある程度以上はある。
だからこそ、
それをどう行動に移行させ、継続させ、病気になってしまった原因を治すのか、
も医者の腕の見せ所だといえよう。

そして、ステップを踏んで良くしていくことが大切なのだ。

基本的に、ちゃんと改善できるヒトはそんなに多くはない。
定期的に来院して長期的にアプローチできるヒトだけが、確実な成果が出ている。
行動することで意志が生まれているのだ。
行動することで生じた、良くなりたいという意志の強さはハンパない!
行動するヒトだけが、良くなれるのだ。

だから、医者や病院の雰囲気って大切。
エリートばった腕自慢ってだけじゃ、原因までは治せない。
癌だって心筋梗塞だって虫歯だって繰り返してしまう。
寄り添いながらも正しく導くルートを見つけ出せる環境を作り出せることが、
本当に難しいのだ。

・・・だって、病院って、何もなければ行きたくないところだもんね。

そんな価値観を、
どう、治療という行為を介した上で払拭できるのか、が難しいのだ。

「身体にイイと言うことはわかっているのだけれど・・・」

食生活や運動、日常習慣を大きく変えることって簡単じゃない。
時間や費用、様々な制約が起こる。
だから、「ながら」でできることから始めよう。
「ながら」でできるような簡単なことから。

行動を始めることこそが何よりも大切なのだから。


・・・というのも、
たとえば英語なら、ある程度のレベルに達するのには
8000時間かかるという。
毎日24時間やって1年近くかかるということだ。
1日1時間なら22年かかることになる。

筋トレだって
効果が出始めるには3カ月はかかる。
停滞期がありつつも、継続しなければ衰える。

では、行動しなければどうだろう?

私の場合、洋楽ならカラオケで20曲ぐらいは歌える。
でも、意味を理解していないから、英会話は全く出来ない・・・。
ちゃんと英会話ができるようになりたいなら、
単語も文法も学習しなければダメなのだ。

いつかは、やらなきゃなぁ・・・
とは思うのだが、
ブックオフとかで、単語帳とか買ってみるのだが続かない。

でも、歌える洋楽の意味を覚えることのほうがはるかに簡単だ。

学生時代、教師から、
歌詞は、スラングや文法のおかしな口語表現も多いので、
英語の学習には使うな・・・と言われたことがある。

受験英語ならそうかもしれないが、
英語学習のとっかかりとしては、ありだと思う。

教師の言葉を真に受け、つまらない教科書と向き合うだけだから、
苦手意識しか生まれなかった。

今の自分の状況を底上げするためには、
とっかかり易いところから始めるのは、ありなのだ。
いきなり、一般的に正しい王道を進む必要はない。

出来るところから、改善すればいい。
やらないことが何よりも悪いのだから。

レ・ミゼラブル
原題 Les Misérables は、「悲惨な人々」「哀れな人々」の意味である。
・・・そうならないためにも、考えるより行動を。

勉強の秋、運動の秋、食欲の秋、芸術の秋・・・
何を始めるにも秋は、いい季節です。



カラフルあっぷるいーと3.JPG




posted by あっぷるいーと いんちょう at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯の雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする