2012年02月11日

2月誕生石と歯

2月の誕生石・・・アメジスト(紫水晶)

神秘的な紫の宝石です。
その逸話もおもしろいものがあるので、探してみられることをオススメします。

このブログは歯に関することを中心に書くようにしているので、
本日の出だし文から、
「アメジストと歯の関係はどうなっているのだろう?」と気になった方は、
あっぷるいーといんちょうブログの愛読者になってくれているのかも?
(結構、読んでくれているという言葉は頂くのに、更新が遅くて済みません。)

逆にこれから書く内容をご存じの方は、
歯のマニアか、
ドクターショッピングされて苦労されている方とか・・・
・・・もしそうなら、早めにお気に入りのドクターが見つかると良いですね。


・・・また脱線しますが、医療って、技術や知識の充実さも大切ですが、
やはり人と人の相性ってもっとも大事だと思います。

・・・私も万人に好かれようとは思っていませんし。

歯科に来られる患者さんは、
痛い人か、歯を良くしようという意志のある方、
が大半を占めます。

早く楽にしてあげたいし、
ベストな状態に改善してあげたい。
そういう思いで接するのですが、どう見えているかは患者さん次第。

私の場合は、患者さんにもっと自分の歯に興味を持ってほしいし、
そうなることでもっと末永く健康な歯で維持しようという思いを持ってほしいので、
おしゃべりしすぎることもある。
それを良いと思ってくれる患者さんが集ってくれれば、大成功と思っているわけだし。

個人開業だからこそ「つながり」を強め、わずかな変化を早期に見極め、
万全な状態に維持できるような「かかりつけ」になれると思っているわけです。

それは「個々の患者さんのことをもっとも良く知る専門医」といえるだろうと考えます。

うちはそんなクリニックを目指しているため、
患者さんからすれば、
気に入ってくれる方もいれば、合わないと感じる患者さんもいるでしょう。
クリニックの選択・・・それは患者さんの自由です。

ドクターショッピングされている方は、少なからず不安を抱いておられる方でしょう。
心療歯科の関連で専門に扱う大学病院もありますので、試されてみるのもアリだと思います。
けれど、
探すことばかりに専念され、口内環境が悪化し続けているのであれば、それこそ問題です。

治療方針やクリニックコンセプト、腕の善し悪しなど、
一概に推し量ることはできません。
様々な治療法がありますが、プロセスは違っても目指すものは同じです。
また保険内治療に限局すれば、やって良い方法ですら規定されているのです。

もし何かしらの理由を付けて放置されているのであれば、
まず治すべきものをちゃんと治すことの大切さにフォーカスを当ててくださいね。


・・・大幅に行数を使った脱線をしました。
いつものことですが。


そこで本題。
・・・というか歯とアメジストとの関連の答え。

「ひっかき強さが同程度」

= 歯の傷つきやすさのレベルを鉱物でたとえるとアメジストに近いといわれます。

アメジストも歯(エナメル質)も、モース硬度7

ちなみにダイヤモンドは10
爪ならば2.5
ナイフなどは4〜5程度

エナメル質って、かなり傷付きにくいんです。

だから歯科医が虫歯を削るには、
それよりも硬いもの・・・
ダイヤモンドの粒子が配合されたバーを使うんです。

歯石落としのスケーリングでは、
超小型のナイフ(スケーラー)を用います。
上記のように4〜5の硬さですので、
これで削ってもエナメル質は破壊されない!


ただし、

エナメル質に限ってのことです!!

歯の表面をつかさどるエナメル質は人体でもっとも硬いですが、
歯の内部を構築する象牙質はモース硬度で言うと5〜6(骨よりわずかに硬い)
歯の歯根部分の表面を構成するセメント質は4〜5(骨と同じ程度の硬さ)

つまり、セメント質はスケーラーと同じ硬さのため傷つく。
素人が行えば、歯根がボロボロになってしまうことも。


近年、「なんでもセルフコントロールを!」
という風潮があります。
医療費削減を目標に国が推進しているのですから、仕方のない事かも知れません。

その流れを受けてか、
質の悪いスケーラーも一般の方が購入できるようになっているのを知っているでしょうか?
100円ショップにすらある事もあります。

「つまようじ感覚で使えます」なんて書いてあるのも目にした事がある。

気を付けてください。
歯根は削り取れていきますよ。

そして削り取られた歯根を改善のしようはない!

虫歯になりやすくなったり、歯周病になったり、
抜くしか手段が無いなんてひどいものをみることもあります。


セルフコントロールは大切なことでしょう。
ただし、何も知らずに、みよう見真似で行えることは医療にはない!
素人だから・・・、自分の身体だから・・・、自分でやったことだから・・・
[自己責任]という言葉で、法律は助けてはくれないことです。
結局、損をするのは自分自身。
・・・それではせっかくのセルフコントロールも意味ありません。

どんなことでも正しい知識をもって、正しく行わなければダメですよ。

正しいセルフコントロールも、専門家に1度相談されるべきだと思います。
歯については歯科医師に。

そんな相談もできる「かかりつけ」を作られることを本当にお勧めします。



アメジストの石言葉を知っていますか?

誠実、真実、心の平和・・・など調べてみるといっぱいあります。

ちょっと今回のブログでは、
これらの言葉に呼応して内容を書いてみようと思って始めましたが、
無理があったかなぁ。
後付っぽくて、スカッとしないよね。
まぁ、文の構成力不足ってことで。


余談ついでに。
10年もやっていると、「かかりつけ」と思ってくれている人たちもたくさんいるんです。
今の吉祥寺では1年しか経過していませんが、
それでも「かかりつけ」と思ってくれている人たちも
結構できてきてくれたなぁって、実感があります。

それってドクターとしての立場から言うなら、うれしいんです。

信頼されてるってことですから。
信じてもらっていて、頼りにされているってことですから。

だからもっと頑張ろうっていう原動力になる。

1つ1つのつながりを、単に大切にするだけじゃなく、
支えられてるっていう実感があるからこそ、支えてあげたいって思えるわけで。
そんな人生にドップリとつかっているので、24時間歯医者でいても苦には感じないし。
仕事とプライベートの気持ちを切り替えられる人もいるだろうけど、
私の場合は、歯科医師プラスのプライベートが多いので、
なんか仕事に役立たないかなぁ・・・って買い物でも考えちゃったり。

まぁ、携わった患者さんのすべてが信頼してくれているわけではないでしょうけど、
そんな方々が増えてくれているから、真剣に歯科医師をやれているわけです。

たまに最初から好戦的で怪訝そうで不安感たっぷりの飛び込み患者さんが来ると
私のほうがヒヨッてしまいます。
けど、話を聞いてくれる人ならば、最後は笑顔になってくれますし。

好かれても嫌いな人もいる。(笑)
たいていは、ウェルカムな気持ちで、大きな愛で迎え入れるつもりなんですけど。

相性って、患者さんから見る医者に対してもそうでしょうけど、
医者だって患者さんとの相性って考えちゃうこともあります。

基本的には相思相愛(医療という関係性においてだけですけどね)になれた方が
「かかりつけ」と思ってくれているんだろうなって思います。

1回の治療で相思相愛になれることもあるかもしれないですけど、
そんな一目ボレしてもらった事ってあるのかなぁ?

何回か治療していく中で信頼されていく方が多いような・・・

んなもんで!
初回治療でいきなり好かれようなんて思っていませんので、
とっつきにくい先生と思っている人もいるかもしれませんね。

営業スマイルってできないのよね。




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posted by あっぷるいーと いんちょう at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯周病・歯肉炎・歯ぐきの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月11日

松尾芭蕉にみる歯周病悪化

松尾芭蕉といえば、

 服部半蔵じゃないかとか、
 公儀隠密ではないかとか、
 伊賀の出ということもあり、いまだに素性ですら楽しめる存在。

なかでも「奥の細道」自体が、各藩の内情を探った暗号となっているのでは?
なんて説も、おもしろい。


かつてのテレビ時代劇で、佐藤浩市さんが芭蕉の影武者・忍者役だったことが思い出される。


ただ、奥の細道の俳句を読んでみると、
歯科医師としてみれば、「一般的なこと」が描かれていることがわかります。


芭蕉46歳の句。
『結びより はや歯にひびく 泉かな』

結びとは、手にすくって水を飲むこと。
泉の冷水をすくって口に入れたら、とたんに歯がしみてしまい、自分も歳をとったなと感じた様子を詠んでいます。

もしこれが虫歯なら、歯の中の神経(歯髄)が生きている状態。
 現代医療であれば、
 虫歯を削って埋めれば治るか、
 歯髄をとらなければならない状態
 のどちらかでしょう。

もしこれが歯周病なら、歯根が見えてきている状態。(知覚過敏に類することもあり。)
 現代医療であるなら、
 歯周病治療や再生手術、知覚過敏処置などをする状態でしょう。

けして老化現象ではないのです。
 診断技術も治療するすべもなかった頃であったからこそ、
 歯の症状を、歳をとったと感じる症状とあつかわれたのでしょう。



芭蕉48歳の句。
『衰えや 歯に食いあてし 海苔の砂』

海苔についている砂を噛んでしまい、歯に痛みを感じ体力が衰えたものだと嘆いています。むし歯や歯周病などで、悩んでいた様子が伺えます。

もしこれが虫歯であったのなら、
 歯の神経(歯髄)が死に、さらに下の骨(歯槽骨)まで膿がたまった状態でしょう。
 現代医療であれば、
 膿をとる治療や手術、抜歯の対象でもあるでしょう。

もしこれが歯周病であるなら、
 かなり歯がグラグラと動いている状態でしょう。
 現代医療であるなら、
 固定できなければ抜歯することになるでしょう。

ひょっとしたら、噛みきることもできなくて、
柔らかいものだけを選んで食べていたのかもしれませんね。
それなのに、ノリに砂が混じっていて・・・「イタッ!」・・・。

芭蕉のノリは、当時の生成技術が悪くても、
いくらなんでも、あさり・しじみ汁に残っている砂よりは少ないでしょう。
その程度でも痛みを感じるのですから、芭蕉の歯は相当悪いはず。



冷たい水がしみて、でも治療するすべもないため放置して、
2年たったら噛むと歯に痛みが出る・・・。

・・・単なる悪化ジャン!



芭蕉49歳の句。
『塩鯛の 歯ぐきも寒し 魚の店』

 冬の魚屋の棚、売られている塩鯛の、歯ぐきがむき出しになっている状態を描写した作品といわれ、ハグキがむき出しになっている状態を「歯ぐきも寒し」と表現している。
ただ、芭蕉自身が、自分の歯周病がずっと気になって、店先の魚のハグキがむき出しになっている事にも目が行ったという説もあり。

ひょっとすると、
 もし虫歯であれば、冷たい風が芭蕉の歯にもしみていた?
 もし歯周病であるなら、冷たい風が芭蕉の歯にもしみていた?
 と読むこともできる。

1〜2本の歯の痛みが、全体にまで広がってきたのではなかろうか?


芭蕉の俳句は美しいと評価する人は多い。

でも誰も、「芭蕉のように病気を放ったらかしてはいけないよ」と言う人はいない。


忍者だなんて騒がれる前に、治療しないとこうなるよ特集でもやってほしいな、TVスタッフ!

きっと笑えるぞ!
・・・・とはいえ、同じ状態になっているTVスタッフは多いとも聞く。
我が事のようで笑えない視聴者もいるのでは?
なんて企画会議でボツになるかも、なネタでしょうか。


このブログを読んでくれた方は、芭蕉のようになる前にちゃんと治療しましょうね。



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posted by あっぷるいーと いんちょう at 16:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯周病・歯肉炎・歯ぐきの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月08日

歯ぐきが腫れたABKのニュースを見て

AKB48 大島優子さん 歯ぐきが腫れて 休養中…。

偶然、そんなニュースを見かけました。
歯科医師としては気になるので、彼女のブログに飛んでみると、
うぁぁ〜かわいそう。
と言いたくなるような腫れが。

虫歯なのか?歯周病なのか?
それともこの2つの混合か?
「親知らず」ってこともある。
他の歯の病気も考えられるし、
かつて診た同じ状態の患者さんは、魚の骨が刺さっていたということもあった。
鼻の病気ということも考えられる。

膿(うみ)がたまっているのか?
血がたまっているのか?
ガスがたまっているのか?
腫れの正体も、いろいろ考えられます。


あまりにも腫れており、
またアイドルでありながら、
そんな姿を写真アップしていた
彼女のサイトに、応援の意を込めて、
人生初のブログコメントを書いてみました。

「腫れているときは、冷やしすぎるともっと腫れることもあるから気をつけてね・・・」

・・・的なことを。


もちろん、炎症が起きているので、冷やす事をオススメします。
しかし、ある程度、炎症が治まったら冷やしすぎに注意です。

冷やしすぎると今度は、組織が固くなります。
炎症も発痛物質が出ているので少しでも楽にさせたいところですが、
組織の修復は血液が行います。

何時間も冷やし続けると修復の妨げになり、
治った時にあまり良い状態ではなく、再発しやすい状態になってしまうことがあります。

冷やすなら、
熱感が軽くなったら一時、冷やすのをやめるとか、
水道水でぬらした程度のタオルで冷やすとか、
適度な温度で行いましょう。

もちろん、身体を温め過ぎてしまうと痛みが強くなるので、
飲酒・入浴は避け、
寝ているときも、温かくなりすぎないように気を配る、
などの対応も大切です。



たまに、歯周病などで歯ぐきが腫れると、つま楊枝などで穴をあけておしまいにする人がいる、と聞きます。
・・・危険です。

膿が出ると一時的に楽になります。
しかし完全に膿が出きるには、ドレナージという手法が必要です。
穴をあけただけでは、『体内に残ってしまう細菌』がいます。
それよりも自己免疫力が勝れば、無事かもしれません。
しかし、自己免疫が劣れば、再繁殖します。

それを繰り返せば、
周囲の歯まで悪化するでしょう。
遠洋漁船のように治療できない環境にあれば、
「歯ぐきの腫れが原因で死亡」したという事例もあるんです。
「緊急入院で、歯だけでなくアゴから切断」しなければならないこともあります。
ちゃんと治療しましょうね。


余談ですが、私も数年前、歯の痛みが原因で3日間寝込んだことがあります。

自分で治療することもできない上の奥歯。
仲間の歯医者に治療を頼んでいても、なんとなく放置され、
そんな状態で数年経ち、気づけば神経をとらなくてはいけない状態に・・・。

結構、歯の痛みって辛いんです。
ほとんど前触れもなく、一気に!
熱が出て、動けない状態・・・。

医者の不養生というか、
仲間同士だと、ふざけ合ってしまうというか、

結局その後、研修医を指導した時の、治療の実験台になりました。
へたくそな治療というのを、2年近く患者役として体験することに。


ホントに早め早めに治す習慣をつけましょうね…。


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posted by あっぷるいーと いんちょう at 16:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯周病・歯肉炎・歯ぐきの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする