2013年06月12日

命の入り口、心の出口・・・2013年の「よい歯の集い」

まずはじめに、時間と興味のある方は、
「西日本新聞の連載記事、食卓の向こう側」
を検索してみてほしい。

「天気と食は西から変わる」を合言葉に、
「食育」コラムが特集されている。

ここで、我々歯科医師が扱う「口」の定義が、
「命の入り口、心の出口」とされている。

食べることでしか、「命」を育めない。
話し伝えることでしか、「心」は通い合わない。
生命も活動も、「口」が関与する。

それなのに、疎かになっていないだろうか?
まずは、毎日の「食」からちゃんと考え直してみませんか?


このコラムの
学校給食の回から少し引用させていただこう。
食事における「噛む回数」が
減少しているということはご存じだろうか?

40分間という給食時間の短さ。
配膳にかかる時間や、
給食センターが食器を回収に来る時刻から逆算すると、
食べる時間は正味15―25分しかない。
「4時間目に体育があると着替えもあって、さらに時間は短くなる。
自然と早食いを容認するような雰囲気になる」

子どもが喜ぶ軟らかくて多国籍型の「カタカナ食」。
パンは平均10回。
まだ噛み切れていないうちに牛乳で流し込む子が目立つ。
スパゲティはもっと早い。
数回噛んだら、すぐ次のスパゲティを口の中に放り込む。

学校給食は年間平均で約180回。
「1日3食として、全体の6分の1にすぎない」という指摘もある。
だが、学校給食における子どもたちの嗜好(しこう)は
そのまま、家庭での嗜好でもある。

スーパーの売り場で、音を立てて焼かれる販売促進員のハンバーグ。

ターゲットは、子どもの手を引いた親子連れ。
腰をかがめて目線を合わせ、子どもの口の前にハンバーグをさし出す。
  !!!歯応えのあるハンバーグでは駄目!!!
あむ、あむ、ごっくんと三口で飲み込めて、
「ぼく、オイチイ?」という問いに、
「うん、オイチイ」と即答できるような商品でないと、
忙しい親は待ちきれず、そっぽを向く。

「一口で味が分かり、三口で飲み込める軟らかさにするのは、
水と油の割合と、味の濃さがポイント。
乳化剤、合成糊料、結着剤、増粘多糖類…。」

偽装表示や残留農薬問題、激化する食料品の価格競争などによって、
「食品」に対する私たちの関心は高まってきました。
でも、口の中に入れた後のことは、考えてきたでしょうか?
そのために「噛む」という行為がどんなに大切な行為か
理解出来ているでしょうか?

「必要な栄養素やカロリーには基準があっても、
『噛む』ことに対する指導はないんです。

・・・多少本文より
ブログ形態に合わせて編集させてもらいましたが、
新聞社というプロの取材で、よりリアルな現状を突き、
新聞社というプロの切り口で、わかりやすく伝えてくれます。

食って、
食べればいいだけなのだろうか?
栄養バランスだけが大事なのだろうか?
食べることって、単なるエサではないんです。


「はなちゃんのみそ汁」という本は読んだことあるでしょうか?

小学3年生のはなちゃんは毎朝みそ汁をつくる。
5歳の誕生日からの日課だ。
「食べることは生きること。1人でも生きられる力を身につけて」
夫の安武信吾さんと、余命を覚悟した千恵さんが、娘に遺した食と躾。
食育という意味の一端が、つよくつよくあたたかく、伝わってきます。

この安武信吾さんが、西日本新聞社の方。
全国で食育に関する講演会を開催されるほどの人です。


今回の武蔵野市歯科医師会がお届けする「良い歯の集い」。
テーマは、「食育」を考えよう。
(そのために歯の健康も考えてね。)

この西日本新聞社の安武信吾さんをお迎えして、
特別講演もしていただきます。

今週土曜。
2013年6月15日。
13:00〜15:00。(12:30開園)
場所は、武蔵野公会堂。(吉祥寺のマルイ&ユザワヤの横です。)
入場無料。
ただし350名までしか入れませんので早い者勝ちです。

8020(80歳で20本以上歯がある)達成者への表彰もあります。
 ぜひその方々の元気っぷりも、その目で見てみましょう。

私もお手伝いしに行きますので、
この日ばかりは、お昼休みの前後1時間ほど休診します。
この日の診療時間は、
午前10:00〜11:30/午後4:00〜6:30予定です。

スタッフは通常時間おりますので、予約電話などは応対できますが、
抜ける時間は緊急対応はできませんので、痛くなりそうな人はお早めに。
(痛くない状態で進行する病気のほうが圧倒的に多いので、
  ちゃんと日頃からのチェックが大事ですよ。)

年に1度しか出来ない予防啓発のイベントです。
特に今回は、歯科医師としての私ですら興味津々のイベントです。
ぜひ多くの方々のご参加をお待ちしております。
私は舞台進行の裏方をやりますので逢えなかったらごめんね。



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ラベル:よい歯 食育
posted by あっぷるいーと いんちょう at 00:06| Comment(1) | TrackBack(0) | 歯・噛み合わせの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月15日

顎関節症やドライマウス治療に大切なこと

さて、約2年ぶりくらいでしょうか。
髪を切ってきました。
ピンクのスクーターが目印?・・・の美容院で。

我こそは「あっぷるいーと」の広報部長と言ってくれる
Mojoカフェのマスターが、
「引っ越してみて一番困るのは歯医者と美容院。
 どこがいいのかって結構困るんだ。」
と言っていたが、
たしかに、髪に無頓着の私でさえ、
美容院って当たり外れがあるなぁ、って実感する。
2年前に行ったとこは特に悪かったしねぇ。

それに比べ、今回は大正解。
ちゃんと結わける。

髪を切ったと言っても、
前髪まで後ろで結わえられる程度ではあるため、
大型犬の尻尾から、仔犬のしっぽへの変化なので、
前から見るとたいして変化はないのだが、
結構ギリギリの長さにカットしてもらおうとすると、
結わけない髪が多くって・・・。

バランス良く長さを決めつつ軽くするって、
難しいんだろうなぁ?
頭もデカイし! 髪も多いし!
そういうセンスって、美容師さん次第。
・・・まぁ、噛み合わせ調整の切削量と同じですな。

ところで、
「犬のしっぽ」の働きって知ってます?
コミュニケーションを図るツールとして、
喜怒哀楽を表現するのは、みんな知っているでしょう。
他にも、
寒い時にしっぽで鼻先をくるんで保温効果を得ていたり、
走るときにしっぽで絶妙にバランスを保ち、
舵取りの役目をはたしていたりするんです。

人間も同じように、全身の筋肉だけじゃなく、
身体の絶妙なバランスを保つ器官があります。

実はこれは人間で言うなら、「下顎(したあご)」。
噛み合わせの高さ + 安静時空隙(上下の歯の隙間)
が、同じ役目をするんです。

頭という重い器官が前に飛び出しているから、
後ろのしっぽでバランスを取る犬。
頭という重い器官が上にあるから、
その下の顎でバランスを取る人間。

超高層ビルの免震構造のような働きが下顎です。
(建物に免震装置が設置されている免震層を設け、
免震層で地震の揺れを吸収することにより
建物の耐震性を大きく向上する構造。)

だからこそ、
噛み合わせの高さや位置で、
身体が歪み、肩こりや片頭痛を起こし、
指先がしびれたり、内臓疾患を引き起こす
原因にもなるし、
安静時空隙(上下の歯の隙間)がチャンと
とれていない、自覚の有無もなく喰いしばる人は
いびきや、口呼吸、ドライマウスなども
併発してしまいます。

Mojoさんから紹介された常連さん達なんかは、
Mojo店内で御一緒する機会も多いので、
あっぷるいーとでの治療の感想なんかも聞けて、
「うちってど〜よ?」的な
コンサルティングマーケティングな感じで
率直な感想を聞けるのですが、
「とにかく説明が凄い」と言われることが多い。

初めて聞いたことばかりだし、
自分の状態がよくわかったし、
何を気をつければいいのかもわかりやすい、
他所じゃ聞いたことないもん。

・・・クリニック内で、
特に顎関節症やドライマウスの患者さんたちが
言う感想と同じだなぁ。
まぁ、それがそのままアドバイスであり、
実践してくれることが治療であり、
今後の予防策になるのだから、
患者さんに届いてくれていればそれでいいわけで。

一生懸命お話しても、
響いてないよなぁって感じる人もいる。
難しい言い方しちゃってないかなぁ?
という不安もある。
だからこそ、患者さんからの反応って
気になるところなんです。

ウチが好評かどうかなんてどうでもいい
というと言いすぎではありますが、
あまりにもイイ噂が先行し過ぎるのも困りもの。
期待を上回ることができればベストですが、
評価は患者さん一人一人にあるものですから、
ウチは最善を尽くすのみ。

ただ、伝えたいアドバイスが
ちゃんと患者さんに届いて響いてくれることが
何よりも大切だと思っています。
ちゃんと届いてくれている、という反応を
こういう常連さんたちから聞けたりするのって
ありがたいことです。

顎関節症やドライマウスって、
ドクターの独りよがりの治療だけでは成立しません。
いかに日常を、正しい状態に癖づけられるか!
で、効果が大きく変わってくるんです。

だから、歯医者と患者さんの二人三脚医療が
成しえないと成立しないんです。

これは、全身医療と似てるでしょ?
高血圧や糖尿病治療では、
薬だけで成立するのではなく、
日常生活改善も大切になってきます。

噛み合わせが絡んでくる歯科治療も一緒。
いかに日常生活をワンポイントで変化させられるか
・・・そんな伝え方を模索して、
いろんなアイデアが浮かぶように
アンテナを張っておくってのも、
歯科医師の務めだろ〜なぁって思います。

ただ、まだ課題があるんです。
治療が一段落して、半年以上経過すると、
患者さん自身が一生懸命意識して
改善しようとしてくれていたことも、
長年の習慣が上書きして、
同じ状態に逆戻りしてしまうことが・・・

「アドバイスしたことってどうしてる?」
「あっ・・・忘れてた。」

定期的に口内環境改善に来てくれてる人ならば
そうなることはないのですが、
治療によって改善したことで、
完治した気になってしまう人ほど、
元の木阿弥に・・・ってパターンがちらほらと。

それで、同じ事を意識してもらうと、
治療によって治りやすい下地ができているため、
あっという間に症状が緩和する。

う〜ん。
どうしたもんだろ?
悪癖からくる症状の完治って、そこが難しいんです。
意識の持続・・・それを癖づけてしまう方法は・・・
いろいろやってみるのですが、百発百中にはならない。
未だ探求中です。

そういう意味では、
今のところ唯一の決定打が定期的な来院ですね。

・・・なんかいい方法があればいいのに・・・

美容師さんが言っていました。
「歯と髪って後回しにされちゃいますよね。」
「ちゃんとしたケアが大切ってのはわかっているんだけど」
洗って艶が増した私の髪を触っての一言。
・・・ごもっともです。
もうちょっと頻繁にケアしに行きますね。・・・髪。



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posted by あっぷるいーと いんちょう at 02:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯・噛み合わせの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月10日

大人だけじゃなく子供こそ注意してほしい歯の癖

10月31日と11月1日。
武蔵野市の健康センターで、
・4〜5歳児検診
・1歳6ヶ月&ママ検診
という公務を担当しました。

ちょっと大変な子もいたけど、みんないい子に診させてくれました。
ただ、今後が気になる子が2割程いたので、
それに関しての注意喚起をしてみましょう。


今日のブログは
「大人でも注意しなければならないのだけれども、
子供の方がもっと気にかけてあげなくちゃいけないこと」
です。


それが「くいしばり」です。


くいしばりによって、
歯がイビツにすり減ったりすることは以前も書いた気がしますが、
子供の歯(乳歯)は大人の歯(永久歯)よりも柔らかい。
だからすり減りも大きくなります。

すり減った状態で、常に食いしばっているとどうなるでしょう?

特に乳歯だからこそ!
後からはえてくる永久歯が低い状態で留まってしまうんです。
ほんとはもっと延びなきゃ行けない永久歯が、
すり減った乳歯の高さで止まっちゃう。

総入れ歯のおじいちゃんおばあちゃんが、
入れ歯をはずして噛んでいるところを想像してみて?
顔がクチャってなるでしょ。
歯の当たる高さが低いって、そんな感じです。

(もっとも、成長過程から噛み合わせが低いのだから、
しわくちゃな顔になるのではなく、
顔そのものが短くなるわけですので、実際のイメージは異なります。)


乳歯の時期とは、成長の過程です。
成長のストレス(精神的なものだけではありません)で、
歯ぎしりする子も多い。
それは、けして悪いことではないのだが、
歯にとってのダメージは多い。
それにプラスして、くいしばっちゃうのは避けたいところです。


・・・口を真一文字に結んでいる子。
・・・への字口のような唇になっている子。
・・・下顎の真ん中の顎にシワが浮き出る子。


本当に注意しましょう。
これから顎も成長しなければなりません。
それすらも、傷害してしまったり、
歯並びすらも乱れていく危険があるんです。

大人なら、言葉で注意を促したり、
舌の位置を気にしてもらうように言えば済むんですが、
子供に言っても難しいはず。


ではどうするか。
・・・理論的な方法ってありません。


1歳6ヶ月くらいなら、
ママが子供の顎をこちょこちょしてあげることも効果があるんです。
いっぱいお話して、ニコニコしてる。
そんな親子のコミュニケーションが効果的です。

4歳くらいでも同じなんですが、
「おうたの教室」(歌唱レッスン)なんかに
通い始めることもおすすめ。

子供の日常生活に取り入れる方法を探すことがベスト。
口を閉じてる暇がないほど、
楽しいことをするんです。


まじめに頑張る人ほど、くいしばり、
よけいに身体が疲れてしまいます。
大人ですらその変化に、何らかの悪影響を受けている人ばかりです。
それが子供の時期からおこってしまう・・・
その大変さを、ご両親ほど想像してほしいものです。


余談ですが、
歌を歌う人・呼吸法ダイエットにいそしむ人、
などの立ち姿で複式呼吸を使う人にアドバイスを1つ。

ふつうに
何度か複式呼吸で息を全部吐き出してみた後に試してみて。


右手の人差し指と親指で、右手の小指を挟む。
左手も人差し指と親指で、左手の小指を挟む。
手は身体の横に、
そのままの状態で複式呼吸で息を全部吐き出して。


・・・どうです?
もっと深く強く、下腹部が使えているのがわかるでしょう。

手の指をつまむだけで全く別の筋力を効果的に使えるんです。
人間の身体って不思議でしょ。

だから、
歯並びや噛み合わせが悪いだけで、
手足の指がしびれたり、腰が痛くなったりもするんです。


親のしぐさを真似る子供。
似たもの親子。
・・・DNAによる遺伝ばかりじゃないんです。
悪習慣も、悪癖も、間違った価値観も、
親子は似ていきます。
少なからず影響を受けてしまいます。

自分がくいしばっているか?
という自覚は、私が診た患者さんの多くにありませんでした。
(くいしばりの自覚がある人は1割程度です。)

だから、ご両親にくいしばりの自覚がなければ、
子供のくいしばりも、簡単には気付けないかもしれません。


・・・口を真一文字に結んでいる子。
・・・への字口のような唇になっている子。
・・・下顎の真ん中の顎にシワが浮き出る子。


我が子の事です。
ぜひ気付いてあげてください。


それともう1つ。
だんだんと寒くなってきます。
年末のあわただしさもやってきます。
大人もくいしばってしまうことが増えます。
ご自愛ください。



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posted by あっぷるいーと いんちょう at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 歯・噛み合わせの話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする