2018年02月03日

2018年2月の予定&「こ食」噛む食事のプロローグ

2018年2月の予定

7日(水)19:00終了
9日(金)19:00終了
14日(水)19:00終了
22日(木)往診休診
(この22日はテンミリオンハウス月見路で
14時から無料市民公開講座を行います)

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さてここ3年ばかり担当している
テンミリオンハウス月見路での市民公開講座があります。
そろそろ飽きてきたかな。
人前で講演するのが好きな人って偉いと思います。
構成して進行時間も考えて、笑いもとって・・・?
事前準備がかかるかかる。
できるからと言ってそういう状況が好きなわけではありません。
かといってやるからには適当というのも性に合わない。
どこぞの教授みたいに下っ端に御膳立てさせておいて
歓声を受けるだけのポジションを好む気もないので
なかなか大変。

「噛む食事」で病気を防ぐ。
〜丸飲みではでは得られない、ホルモン活性化と誤嚥予防〜

というタイトルにしました。
鋭意スライド作り中。
特に専門的になりすぎることがあるので
気を付けるようにしつつ、一般の人や高齢者にも
わかりやすくするよう気にはしているのですが、
昨年のリクエストで「もっと専門的で最新なものを」
ともいわれていましたので
ちょっと突っ込んだ内容にもしています。
もっともそのリクエストした人が
当日聞きに来てくれるかはわかりませんが。

今回はその中の一部で使う予定の
「こ食」についてのお話です。

孤食(孤独)
:孤独な食事
=社会性を失う

個食(個人)
:家族でいつもバラバラなものを食べる
=連帯感・協調性・気遣いを失う

固食(固定)
:いつも似通ったものだけを食べる
=偏食で栄養バランスにかける・自己中心的になりがち

小食(少量)
:少しの量しか食べない
=元気に動き回ることが減り無気力になりがち

粉食(粉もの)
:パンや麺が中心
=噛まずに飲込み、食べ過ぎることも

濃食(味が濃い)
:食材の味・香り・歯ごたえをも覆い隠す濃さ
=五感や味覚が育たない、塩分糖分が多く腎臓の過負担や生活習慣病に注意

ここまでが一般的に言われる「こ食6種」

戸食(外食)
:脂質が多く味が濃い反面、野菜や乳製品が不足しやすい外食ばかり
=作ってくれた感謝の心が育ちにくい

子食(子供だけ)
:子供が自炊もしくは既製品(作り置き含む)をレンジで温めるだけの食事
=自分の好きなものだけを選びがちで偏食に。コミュニケーション力も低下

虚食(空虚)
:食べるのが面倒で何も食べない
=気力から低下

ここまでの「こ食9種」で問題視する動きもあります。

五食(五回)
:朝・昼・晩・間食・夜食で五食
=食事という一食の価値観が低下。カロリーオーバーにも注意

混食(混在)
:和食・洋食・中華などが混在した食卓
=高カロリーになりやすい

欠食
:特に朝食を抜く
=エネルギー不足で心身ともに働きが悪い

暴食
:食べすぎ
=生活習慣病になります

「こ食」とは呼べないけど関連する食で、
病院の管理栄養士による食事指導などでは
特に重要視される内容もあるので忘れちゃいけません。

また最近の子供の特徴として
孤・欠・個・固 = コケッコッコ = ニワトリ症候群
といわれます。
食に対して何の興味もない
食=「空腹に対しての単純作業」
減った腹を満たしさえすればよい行為
という価値観でしかないようでは将来が心配なんですが・・・。

「こ食」関連以外にも食は世代ごとの問題も抱えます。

〇食のバランスもとれていないのに、
食べないダイエットをしたがる成長期の思春期世代
〇安く腹を膨らませたくて野菜やタンパク質を減らし
炭水化物中心になる一人暮らし世代
〇忙しくて毎日同じ時間には食事をとれない
食べられないこともしばしば不規則社会人世代
〇食べることがストレス解消
唯一の楽しみとなるベテラン現役〜引退世代
〇自分の為だけに食事するのは面倒なので
簡単に済ませたい独居世代
〇自分で食べることが難しくなってきた要介護世代
〇食べさせられていることが拷問を受けているようにも
見えてしまう終末医療世代

などなど食に関しては
その時の自分を取り巻く社会環境でいくらでも変わってきます。
コケッコッコで育った子供が
これらの世代に差し掛かった時を想像してみると
すごく心配になりませんか?
食に対する無頓着から予想される病気の数々とか・・・。

生きている限り、エネルギーとして必要というだけでなく、
細胞を作り替える材料にもなっているのですから、
まさに「食べたもので出来上がっている自分」といえます。
病気や老化なども
等しくすべての「同じ年」に
同じことが起こっているわけではありません。
80歳になっても健診で何も引っかからない人もいれば
(根拠もなく自分で健康といっているだけの人もいますが)
すごく老けている人とすごく若々しい人が
同級生という場合もあるでしょう。
その差は「遺伝」だけでなく「食」「睡眠」「運動」などの
「日常生活」にあるといえるでしょう。

もちろん食が大事ということは
100%の人が理解していることでしょう。
毎日のことで理想なんかやってられない
という人が大部分だと思います。
間に合うなら病気になってから
「懲りて」「見直そう」でもいいかもしれません。
間に合わなかったときは色々大変でしょうが。

これさえ食べれば、これで補える、これが効く。
そんな単純ならいいのですが、
人間の体自体が複雑怪奇でまだまだ分からないことばかり。

そして食は、単なる栄養摂取というだけではなく
摂食嚥下・消化吸収という過程をふまえて
体内に取り込まれることで
内分泌のホルモン、神経伝達物質などが働き、
各臓器が動き始めるというきっかけにもなっています。
生命維持や生体修復に関わる行為ですから
人体にとっての食のプロセスは最重要。
ありとあらゆる構造が関連するといえるでしょう。

ぜひ「噛んで味わうことができる」うちに
食事について考えてみる時間があると良いですね。


というわけで
「噛む食事」で病気を防ぐ。
〜丸飲みではでは得られない、ホルモン活性化と誤嚥予防〜
というお話の本題に入ってく感じです。

例年のごとく、活字化するようでしたら
ブログ掲載しようと思います。
1時間分の話す内容となるので数回に分かれるでしょうが、
3・4・5月と音楽イベントも目白押しなので
簡単に書ける内容でしばらくは進行するかも?
気長にお待ちください。


カラフルあっぷるいーと3.JPG




posted by あっぷるいーと いんちょう at 18:24| Comment(0) | 全身に関わる歯科の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月01日

2017年12月の予定&舌骨・嚥下・他ちょっと難しい事

2017年12月&正月休みの予定

2日(土曜) 17時30分終了
19日(火曜) 19時終了
(28日は特養健診があり往診は休診します)

28日(木曜)〜1月4日(木曜)正月休み
1月5日(金曜)より診療

――――――――――――――――――――――――

舌骨という存在を知っていますか?

呼吸・開口・咀嚼(そしゃく・噛む動作)
・嚥下(えんげ・飲み込む動作)・会話
・笑い・歌唱などに関与する骨で
下顎骨の内側・舌根の下に位置し
数種類の筋肉で宙吊りになっています。

口を開けるときは
舌骨を支点として下顎骨を引き下げ、
嚥下(飲み込む)のときは
下顎骨を支点にして舌骨を引き上げます。

つまり食事をするときなどには
この2つの動きを交互に行うため
支点となるときの下顎骨では噛み合わせがの安定が、
宙吊りとなっている舌骨では可動に関わる筋肉バランスが
大切になってきます。

さて舌骨は筋肉で宙吊りとなっているといいましたが
どうなっているかを言葉で説明するのは難しく
画力もなく、著作権侵害するわけにもいかない為、
見せることが困難です。
なので言葉だけで頑張って説明してみますが
分かりにくければネット上に画像がたくさんありますので
参考にしてみてください。

舌骨は上の方に吊っている筋肉が4種
下の方に引き下げる筋肉も4種あります。
関連する箇所の名前がついているので
その場所さえイメージできれば分かりやすいかもしれません。
また別の筋肉として舌につながる舌骨舌筋もありますが
そこまで話すと長く複雑になるので今回は割愛します。

舌骨の上にある筋肉たち4種
(舌骨上筋群といいます)
オトガイ舌骨筋
顎舌骨筋
顎二腹筋
茎突舌骨筋

大雑把に言うと、「下あご」と「耳の後ろの骨」と
筋肉でつながっています。

舌骨の下にある筋肉たち4種
(舌骨下筋群といいます)
甲状舌骨筋
胸骨舌骨筋
肩甲舌骨筋
胸骨甲状筋

これも大雑把に言うと、甲状軟骨・鎖骨回り・肩甲骨と
筋肉でつながっています。

舌骨を中心として
身体の前側(下顎骨・鎖骨)と
身体の後側(耳の後ろ・肩甲骨)に
つながっているわけです。
つまり連動しています。

そしてこの舌骨は、
ゴックンという飲込みのとても深く関与しています。
@ 舌骨上筋群は、舌骨と喉頭を前上方に挙上することで
食道入り口を広げ、食べ物をスムーズに食道へ導く。
  (この機能が不十分だと食物の咽頭残留や誤嚥などを生じる)

A 舌骨下筋群がスムーズに動かないと、
舌骨上筋群の動きが悪くなるのでこれもまた@が悪くなる。
今までもこのブログで必要以上に肩甲骨の話をしてきましたが
舌骨を介して肩甲骨にもつながっているので
肩甲骨の位置が悪いと飲込みにも関わってくるのです。

B 甲状舌骨筋は甲状軟骨=のどぼとけのすぐ上
(声帯を守るように覆っている軟骨)
と舌骨を結び付けています。
ゴックンと飲み込むことで舌骨とともに甲状軟骨を
前上方へ挙上され、@の状態になります。
しかし、甲状軟骨も茎突咽頭筋によって吊り下げられていて
複数の筋肉(胸骨など)ともつながっています。
当然そのつながる筋肉が悪いと飲込みも悪くなります。
逆にこの動きがスムーズな人ほど歌唱力がアップします。
(歌の先生が最も重視するのは姿勢だといいますが
このような筋肉の連動を見越して指導しているのですね)

人間は操り人形よりももっといっぱいの筋肉のつながりがあります。
なので、うちでは必ず、基準となる下顎の位置を正してから
下部の筋肉を正していきます。
下顎骨の位置とは、
噛み合わせであったり、
顎関節であったり、
それに伴う噛む筋肉(咀嚼筋)であったり、
が正された状態をさします。
そのためには、肩甲骨や腕、頭の位置、身体のクセ
なども関連してきます。

複雑なことを簡単に話す方法がわからなかったので
ブログでは避けていた内容ですが、
特に最近、舌骨のポジションをお話しできるような状態まで
改善されてきた患者さんが増えましたので
ほんのさわりではありますが、この機会にアップしてみました。

本当は舌の話もしたいところですがまたの機会に。

皆様、良い年末・年始でありますよう。



カラフルあっぷるいーと3.JPG





posted by あっぷるいーと いんちょう at 19:51| Comment(0) | 全身に関わる歯科の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月31日

オーラルフレイルにならないためには過信しないで

口や舌、軟口蓋や喉頭蓋、
意識することない当たり前の動きを
衰えさせないために何をするべきか。

行きつくところは
社会性の欠落・歯の欠損
がないようにすることでしょう。

会話の有無だけでなく
身綺麗にする意識がうまれれば
他人からどう見られたいかを想像し
「齢だなぁ」と思われないように
身体を動かす(日常生活活動をする)
人も増えます。
(動かないような生活をしないということ)

歯がしっかりしていれば
舌も衰えにくいし
唾液も出るようになる。
飲み込みにくさも感じることなく
よく食べられることが
体力・免疫力を維持することになります。
(動いているからカロリー消費するので食べようとする)

そしてこのブログでよく言う「姿勢や猫背」は
歯のすり減りを歪にするだけでなく
飲み込み(嚥下)に関しても
悪影響を及ぼします。

本来なら
オーラルフレイルの話をするならば
オーラルディアドコキネシスのような
「パ・タ・カ」を1分で何回言えるか
などの検査の話を書くべきでしょう。
1秒間に「パ」を4回以上できれば8回。
(平均は6回です)
BPM120(テンポのことです)で
4分音符〜8分音符
で言えなければ機能が衰えていることになります。
また1分続けられるかも重要視されています。
1分は結構大変です。

咬合力や唾液検査などもあります。
もちろん悪い状態を知るためには
平均値に自分がいるかどうかを
把握することは大切でしょう。
そういう客観的判断を重要視するクリニックもあります。
残念ながら保険対応の検査ではありませんので
別途費用がかかります。

ただ身体にとって歯が必要なように
歯にとっても身体が必要です。
お互いに分離独立してもいますが
それだけではない。

くいしばりによる歯周病の原因が
白内障による視野狭窄で起こっていることもあります。
たとえば左右どちらかだけ見えにくいことで
バランスを保とうと見づらい方に力をこめる。
結果見づらいほうをくいしばって
歯が痛くなることもあります。

同じような左右バランスを保つために
片方だけの病気や症状の帳尻をとろうとしてしまう。
たとえば
膝関節損傷で歯周病が起こっていることもあります。
脳梗塞・片麻痺で起こっていることもあります。
(麻痺があるから磨けない、というだけではありません)
だから診療時に身体の状態も聞いたりします。
「目は関係ない・足は関係ない・・・」
なんて自己判断しないで話してくれる患者さんの方が
早く診断できることも多いです。

近年、親知らずがはえない子、前歯の本数が足りない子
など顎の成長不足や歯並びの悪い人も増えていたりします。
IT化が進み昔のようなテレビゲームがスマホでできるため
いつでもどこでもな便利と人体の影響もあるでしょう。
その時代に合った影響というものがあります。
子供だからどう・高齢者だからこうというだけではなく
今の子供は、今の高齢者は・・・という観点で
診なければいけないわけです。
そういう意味では一見無駄話のようなものも
原因を探る手掛かりになる。

複雑化する現代社会では
ただでさえ宇宙に例えられる人体が
もっと複雑化するのですから
悪化した状態だけを診ても難しいわけです。

オーラルフレイルにならない人はいます。
なるためには必ず原因があるはずです。
高齢者・有病者・社会人・学生・小児・・・
いつから始まったのかを探ることも重要です。

そしてできれば家族の方が
わずかに食べこぼす
むせやすい
言葉が聞き取りにくい
など悪化の初期症状であるオーラルフレイルを
見逃さず気付いてあげてほしいのですが
毎日ちょっとずつ悪化していたりすると
気付かないものです。

はじめましての場合や
何年も前に数回来た程度だと
歯科クリニックの先生もオーラルフレイル状態だと
気付けないこともあるでしょう。
よく歯医者同士が集まって話すときに
患者さんがウチからアッチへ、
アッチからウチへ、
と変わっていてもかまわないけど、
歯医者に全く行かない生活になっているほうが心配だよね
という会話もします。
相性や都合もあるでしょうから他所へ行くのは良いんですが
通院しない=悪い状態のまま放置
というのが一番怖い。
今日明日のこともあれば
5年先・10年先・50年先を見据えての話でもあります。
そういう積み重ねが治療困難状態を招き
オーラルフレイルを超え
心身のフレイルへと進みます。

ウチにもいます。
薬だけでいいという人。
いつ磨いたんだろうという人。
入れ歯入れないのねという人。
体力のある今はどうにかなっているでしょうが、
何か起こったときは・・・
ご自愛くださいね。

端的に話せばこうはならなかった
オーラルフレイルの話でした。
市民講演した時の内容をそのまま書いたほうが
きれいでまとまりがあったのですが・・・
オーラルフレイルの説明よりも
その周辺の話に重点を置いてしまったために
読みづらくなってしまったでしょうか?
今後も書く機会はあるでしょうから
今回はこのへんで区切ります。



カラフルあっぷるいーと3.JPG




posted by あっぷるいーと いんちょう at 11:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 全身に関わる歯科の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする