2018年06月04日

2018年6月の予定&噛む食事・第5回

2018年6月の予定

15日(金曜)19時終了
16日(土曜)11時30分終了
19日(火曜)午前休診・午後は通常診療
29日(金曜)18時30分終了


16日の土曜日は武蔵野公会堂で
「良い歯のための集い」を開催します。
準備もあり、前日夜と当日早めから出務します。
無料講演会ですし楽しいお話になるのでぜひご参加ください。

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19日は保健センターで1歳6か月健診の担当です。
人数が多いので、3人体制でも半日がかりになります。

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噛む食事がなぜ必要なのかを紐解く5回目の講座です。

一瞬の出来事ですが、実際は様々な過程を経て
やっと食べ物が口の中に入ります。
とはいえ噛むことの機能はすべて話しきれません。
歯・歯根膜・顎関節・唾液
30回くらい噛もう
食塊形成
味覚
これらの話は普段もよく聞くのではないかと思われるので
今回はこれだけは覚えておいてということに厳選しましょう。

噛むとは、単なる上下の歯の上下運動ではありません。
切断・砕く・すりつぶすなどを複合的に行っています。
歯・歯根膜・顎関節・唾液などの他にも
舌や頬粘膜の動きと、様々な機能をフル活用します。
実際、唇を指などで左右に引っ張ったまま食べるのは難しい。
それは食べ物を歯の上にのせるように頬粘膜が動いているのに
指で引っ張ることでその働きを阻害しているからです。

歯がなければ食べられない、だけではなく
舌が、頬粘膜が動かなければ食べられないわけです。

例えば脳梗塞などで片側顔面麻痺が起こったとしましょう。
その麻痺側はうまく動かせない
=食べ物を歯の上にのせることができない
わけです。
さらに噛む感覚すらもマヒしてしまうと
頬粘膜を噛み切っていることすら気付かない人もいます。

さてテーマの一番の本題はここにあります。
今ある歯の本数でも食べ物の嗜好性は変わってしまうのです。

入れ歯を使っていてもいいので28本分(親知らずなど32本あってもよい)
すべての歯で噛めている人の嗜好傾向を100%とし、
0本の人・10本未満の人・20本未満の人・20〜27本の人とわけて
食べているものチェックをしてみると・・・

穀類・イモ類などのみが28本歯がある人より多く食べている。
特に歯が少なくなるほど多く食べるようになっています。
つまり炭水化物ばかりを多く摂取するようになる。
→噛みやすい飲み込みやすいもので腹を膨らまそうとする。
→高血圧や糖尿病のリスクが高くなりやすい食材が過度に多い。
という結果が出ています。

肉や魚は多少減っているくらいですが
野菜・キノコ・果物はだいぶ減ります。
また歯の本数が少ないほど食べる量も減っています。

栄養成分でいうなら特に歯が減るほど少なくなるのが
「ビタミンB2」
細胞の再生や新生を促し成長させる働きがあります。
レバー・牛乳・塩サバ・納豆・ウナギ・卵などに豊富です。

ね?
歯がなくて、そういう人たちほど食べなくなる食材
ビタミンB2不足のため
細胞が作りかえられない!
グレリンによって成長ホルモンを分泌させる準備が整っても
細胞を作り替える素材がないのでは意味がありません。
以前にも言いましたが、身長などの成長が止まっても、
一生細胞は新しいものに生まれ変わらなければいけません。
成長ホルモンは一生涯必要になりますが、
栄養不足では劣化した細胞のまま過ごす可能性も。

残念ながら、ほとんどの栄養成分で
たった歯1〜8本ないだけでも28本全部ある人より
栄養摂取は劣っています。
それだけでも歯がしっかりあることの意義はあるわけです。
入れ歯・ブリッジ・インプラントでもいいので
28本分(親知らずまで入れれば32本分)の歯があること、
それが直接、栄養摂取状態に関連していることがわかるでしょう。

さて、高齢者対象としてのお話を作っていますから
咀嚼力・嚥下力ということも考えなければいけません。
噛み砕く力・飲み込む力なんて考えて生活したことないでしょう?
健康のうちは良いんです。
ただ知らないと健康ではなくなった時が困る。

例えば食材のカット方法なんて考えたことありますか?
輪切り・いちょう切り・乱切り・千切り・みじん切り・・・
すりつぶして・裏ごしして・ポタージュ上になめらかに・・・
介護食の形態を考えても
普通食・刻み食・ミキサー食、
飲込みが弱っている人にはゼリー食なんて言うのもあります。
(施設によって呼び名も多少変わりますし、できることも変わります)

食べる力がなければ飲み込める形にしなければいけません。
しかし、「じゃぁ最初からミキサー食にすれば世話ないじゃん」
とは言ってくれるな!
廃用性症候群はここにも起きます。
食べられるのに、ミキサー食で済ます日々が長期に及ぶと
食べる機能が失われていきます。
いかに食形態を落とさないようにするか、
病気入院などで落とさざるを得なかったとしても、体力回復とともに
何とか食形態を上げる(普通食に近づける)ことはできないか、
と真剣に考えている介護現場があることも事実。

事件事故があると取り上げるニュースでも
毎日の必死な現状を取り上げることはないでしょう。
施設によって差もあるでしょうけど、
私はまじめに頑張っているところばかりお邪魔するので
何か力になれるようにと考えたくなります。

日本では自宅介護がなければ成り立たない
介護状況というのがあります。
施設も手一杯。
ビジネス参入してくる会社でどこまでしっかりやっているのか
なんてわからないですが、現場は頑張っていると思いたい。
入居できない人たちの大部分は自宅介護になっています。
ちゃんと相談に乗ってくれる在宅医・在宅歯科医・ヘルパー・
ケアマネジャーなどそばにいてくれていますか?
話がそれてしまうので深くは突っ込みません。
けれどささやかな相談でも聞いてくれる人ですか?
聞いちゃ悪い事なんてないです。
ただ、気落ちさせられるような当たり前の現実しか
話せないこともあります。
基本的に在宅医療とは
治すではなく、スローランディング。
苦しまずにゆっくりと、自宅で看取っていけるようにしましょう
というのが前提にあります。
だから治したいなら本人や家族が大きな熱量をもって
チャレンジしていかなければならないんです。
出来たらそんなときに、ちょっとでも支えになる言葉を
発してくれる各分野の専門家がいるとよいのですけれど・・・

本幹から派生する枝葉枝葉でも言いたいことが多すぎて
どんどん話がズレちゃいますね。
今の話は、自らの足でコミュニティセンターなどまで来られて
講演を聞いていられる健康高齢者に対して話しています。
だから悪くならないために気を付けてほしい事を中心に
スライドづくりしたことを活字に変換しつつ
ブログに掲載しているわけですが、
書いているうちに、もっと先のことまで話したくなってしまいます。

続きといきましょう。
噛んで食べることを話していましたね。
噛むことで歯根膜が押され、その刺激が歯髄から脳へ伝わります。
上顎・下顎神経→三叉神経→視床→大脳皮質感覚野という流れです。
つまり噛むことで神経伝達物質のアセチルコリンが
たくさん出ることになります。
それはアルツハイマー型認知症予防として
認知症になりにくくなるといわれます。

噛む回数も時間も減ってきているといわれているのは知っていますか?
弥生時代では1回の食事に4,000回噛み51分かかっていた。
現代平成では1回の食事に620回噛み11分で食事は終わる。
戦前や江戸時代では1,400〜1,500回噛み22分かかっていたそうです。
食品形態の違いもありますが、
いかに噛まなくなったかがうかがい知れますね。

ちなみに余談ではありますが、
「江戸わずらい」って聞いたことありますか?
今で言う「脚気(かっけ)」です。つまりビタミンB1不足。
炭水化物の代謝に重要なビタミンです。
何故それが減ったのでしょう?
実は江戸に暮らす庶民のステータスは
「精製した白米を腹いっぱい食べられること」だったそうです。
その量なんと1日に5合。
おかずはタクワンか味噌汁のいすれかのみ。

そりゃ脚気になります。
それを治そうと湯治に行くと、
地方は精米されていないお米を食べるので
治るのだそう。
だから江戸に入るとなる病気で江戸わずらいだそう。

白米ばかり食べすぎ
&ビタミンB1豊富な食材(玄米・大豆・豚肉・ウナギ)不足。
炭水化物過多で代謝しきれないから起きた病気です。

先ほど1本でも歯を失うと炭水化物を多く食べるようになる
とお話ししましたが、ビタミンB1も足りていますか?
飽食の栄養失調時代といわれている昨今です。
明治末までに毎年6,500〜15,000人脚気で死んでいたといいます。
大正12年26,796人の死者をピークに
1,000人を下回ったのは1950年代後半といいます。
それでも昭和50年ごろからジャンクフードが増え
それに伴って再び脚気も増えてきたといわれます。

平成26年でも、高齢者が食品購入の不自由さから、
副食を食べず白米のみ食べていて、
意識喪失による救急搬送となった。
ビタミンB1投与して改善したため
脚気が原因と思われるという報告もあがっている。
空腹を満たすだけの食事、
食べられるものだけで済ます食事、
栄養バランスの崩れた食事などが原因で
現代でも起こっている病気だということはお忘れなく。

また次回。




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2018年05月21日

噛んで食べることの重要性4回目、脳の認識

噛む食事摂取がなぜ重要なのか?の4回目です。
摂食嚥下の始まりと脳の関係を紐解く回となっていますが
活字だけで解説するには難しいかもしれません。

空腹感が食事の本当のスタートですが、
摂食嚥下の話というとここからがスタートになります。

摂食嚥下のスタート地点は
「食べ物であることが認識できる」所から始まります。

脳機能や視覚などに障害があり
食べ物と認識できない人、
介助で食べ物を差し出されているのに
寝てしまい起きていられない人、
など口の中に入れるよりも前の段階が
働かないことには「食べる」が難しくなります。

介護の現場では
声かけやスプーンなどで唇を刺激してあげることで
食べ物を口に入れたりと
その状況に応じて創意工夫を重ねなければいけないわけです。
プロの現場を覗ける機会があるとよいのですが・・・。

先ほどの空腹感にも絡んでますが、
五感をフルに使って感じる空腹感などは、
特に食事として認識できていることと同義といえるでしょう。

逆に
食べることに対する興味すらもないような
テレビ見ながら、新聞読みながら、スマホ眺めながら、
な生活が健康なうちから当たり前になっているようでは
食への興味もわかなくなります。
食事とは飲み込めばよいだけの手段とでも
思っているのかもしれませんね。

もちろんどう食べようが個人の自由でしょう。
ただ考えてください。
介護現場では、食事に40分かかるならまぁまぁ。
2時間かかるという人もいるわけです。
食事に10分程度しか掛からない現代において
噛むわけでもない丸飲み状態の人が40分です。
介護職員は何人で入居者何人を見るんでしょう?
他にもやることは山のようにあるでしょうが、
食事が終わらなければ次に進めません。
あなたが食事に2時間かかる人になる可能性もあるんです。
健康な時どうだったか?
それが関わっているかもしれません。

使わない機能は劣化・退化していく。
廃用性症候群といいます。
食べる機能も廃用性症候群になりえます。
毎日歩いていたのに歩けなくなる。
毎日話していたのに話せなくなる。
毎日食べていたのに食べられなくなる。
病気のせい、事故のせい、薬のせい・・・だけでなく
「正しく使っていなかったせい」
も同じレベルの悪化をします。

昨日の晩飯は・・・もし答えられなければ
記憶に残っていない可能性があります。
記憶に残るほどそれを見ても感じてもいないかも?
それは
テレビ見ながら、新聞読みながら、スマホ眺めながら、
食べている人と同じレベルなのかもしれません。
残念ながら自分に対する戒めの言葉でもありますが
自分も覚えていないことが時々あります。
商品名的な名称は答えられる・・・なら、
味や香りがどうだったか、例えば何に似ていたとか、
食べたものの感想も言えるほど記憶に残っているなら
安心ですよね。
こういうところからも脳機能の衰えが来る要因になります。
お互い注意しましょう。

食べる機能を退化させない第1のポイントとして、
後々で何を食べたのかもわからないようじゃなくて、
日頃から食べ物をしっかりと認識する癖を付けましょう。
色・艶・香・・・調理されたものを楽しむことができます。
時期・産地・・・素材としての特徴を推考することができます。
ここのスーパー・あそこの八百屋・・・買い出しの会話も家族で。
「当たり前の毎日を、豊かなものに変えていく魔法。」
そんなキャッチコピーが昔あったような?
創作したのかしら?
どう楽しむのかは自由。楽しんだもん勝ち。
その結果が数十年先の未来で活きるかもしれないし
残念ながら
摂食嚥下機能が悪化するのは変わらないのかもしれません。
しかし、現在では食を楽しめた人ほど、
食への関心が高まり、良いものを選ぶようになり、
身体の病気リスクが減るかもしれません。
普通のスーパーの同じコーナーに並ぶ野菜の中から
よりみずみずしいものを選べるようになるかもしれません。
(手指で押しつぶして確認しちゃダメですよ)
そんな積み重ねが
10年で悪化する健康曲線が
20年先まで伸びる、
30年先でも健康ラインを保っている、
なんていう変化につながります。
「治る」こともその一環ですが、もっと前に
悪化度を減らし、健康でいることがまず最大の予防です。

脳の働きで食事をとらえてみましょう。
例えば食事の出発点は先ほどから言うように
「見て認識」することから始まります。
そして食べるに関連した、
情動が生まれ、記憶を呼び覚まします。

具体的に言うと、まず
視覚情報は後頭葉に伝えられます。

その後2か所に情報を送ります。
一方は側頭葉。
「これは何?」と物体を認識する場所です。
食べ物であると認識するのに重要です。
もう一方は頭頂葉。
「どう使う?」道具の使い方を判断したり
「どこ?」空間情報処理を行う場所です。
例えばスプーンに乗ってるので噛み切らないように。
唇までの距離がまだある・・・などを判断します。

その情報が前頭葉で再び統合され
大脳辺縁系視床下部の満腹中枢・摂食中枢の情報とともに
摂食(ご飯を食べる)という決定を下します。
同時に食事に対する意欲や自発性も生まれます。

その結果として運動プログラムが活性化し
運動野が活動し食べる行為へ
・・・これが食べるための脳の働きです。

食べるという習慣も
脳の大まかなすべての部分を使って
食べるという動作ができるわけですね。
かつて人間の脳細胞は10%程度しか使われていないと
いわれていましたが、現代では90%以上が使われている
と判明しています。
食べるという行為ですら脳全体を駆使した結果の行動です。

だからこそ脳機能が動かない状態だと
口から食べることが難しくなります。
逆に口からちゃんと食べる
(先ほどの何を食べたかもわからない状態の真逆)
ことで脳を活性化させる。
ある種のリハビリになっていることもわかるでしょう。

食べることの重要なポイントとして
脳の機能を活性化させる
ということも押さえておきましょうね。

キレがいいのでここまでにします。
また次回。


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posted by あっぷるいーと いんちょう at 16:16| Comment(0) | 全身に関わる歯科の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月02日

2018年4月の予定&駄文ドラム&噛む食事2栄養摂取の意味

2018年4月の予定

6日(金曜)19時終了
26日(木曜)学校健診のため往診は休診します。

またゴールデンウィークとして
4月29日(日曜)〜5月6日(日曜)
をお休みしますのでご注意ください。

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さて今回は駄文から。(後半は、前回の続きもあります)
例年のように年1で
ヤマハのバンド発表会が先日開催されました。
昨年に続き東急の裏のチョコ屋リンツの下のGB。
曲ごとに集結した生徒による総勢22組のバンド。

私は今回は遊びたいからと
3つを掛け持ちすることに。

4曲目5曲目と22曲目の大トリ。
CDアルバムで考えると4曲目くらいに
一番ヒットしたシングル曲を入れて盛り上げるので
(10曲前後の場合ですが)
いいポジションではありましたが緊張する順番でもあります。

TUBE 湘南MyLove
イパネマの娘
アジアンカンフージェネレーション アフターダーク
の3曲。

TUBEはバラードだが16ビートを片手でやるので
テンポ184くらいの8ビートやってる感じ。
イパネマはボサノバなのでラテン感覚。
アフターダークはテンポ192の8ビートっぽい16ビート。
片足ダブルが8分でも16分でも入る入る。
ホントはもう1曲だったけど、やりたい人が出たので譲った。

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ちなみに写真はイパネマの娘のとき。
結構周囲には冷静に落ち着いて見えていたらしい。
本人的には楽しんでいただけです。
新しい友人関係ができて
写真や動画を送ってくれたので今回はアップできました。
本来は人のいない開演前ステージをアップする予定だったので。

観客の年齢層からアフターダークを知っている人は
半数にも満たないだろうけどそれでもトリ。
紅白でいうサブちゃんポジション。(古いか)
とはいえヤフオクで1円ゲットの
10冊バンド譜+3冊アルバムスコアで
2番目に気に入った曲。というかやってみたい曲。
それまではアフターダークって曲知りませんでした。
それだけでもおっさんだなぁと自覚する。
ちなみに1番はマキシマムザホルモンの絶望ビリー
だったのだがスタッフNG。
「他のパートがやってくれる人いません」とのこと・・・残念。
前にブログで書いたかも?

とはいえこの発表会をやって初の会心の出来。
適度にアルコールを入れたため、余計な力が抜け
経験上1・2位を競う速いテンポをクリアできたわけで。
実は6曲目以降で抜け出して30分スタジオ練習したんです。
この週は全く練習できずに過ごした1週間だったので
不安を払拭したかったんですが、テンポ200でもいけるくらい
冷静に酔ってる。

プロミュージシャンでもアルコールを入れると
良いプレイ・会心の演奏ができる人が多いので
それに飲まれちゃうとアル中になっちゃうのだそう。
ジェフ・ポーカロの教則ビデオなんて酔っ払いでしたねぇ。
ほどほどにしませんと。

結果的に大盛り上がりで3次会。
ドラム練習の会を結成する始末。
そんな時間あるのか?なんて気もしますが、
たまにはね。

そんなこんなで本題に行きましょう。

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さて、食べないと死んでしまうということは
誰しもが知っていることと思います。

では食べないと
どう死んでしまうのか、
何日くらいで死ぬのか、はご存知でしょうか?

例えば最後の晩餐を食べたとしましょう。
その後6時間ほどは普段と同じ・・・
朝食後の昼食まで、あるいは昼食後の夕食まで
と同じ感じでしょう。
食べたものが栄養源として使われるので
日常と変わりないはずです。

脳は1時間で6gの炭水化物を消費するので、
御飯1膳(炊いたお米110gとして)炭水化物40.81g184.8kcal
6.80166時間
定食を食べた場合の約25%が脳で使われる計算になります。
残りのエネルギーは筋肉・内蔵・血液などに活用され
予備で肝臓に蓄えられますが
グリコーゲンという形にして約100gしか貯蔵できません。
余ると脂肪として蓄積します。

6時間を過ぎるとエネルギー不足により
空腹やイライラし始める。
肝臓に貯めておける
脳のエネルギーは13時間まで。
そのため
12時間(半日)〜72時間(3日間)の間で
「低血糖症」になります。
体内エネルギーを使い果たしたことで
軽い頭痛やめまいなどを感じることもあります。

体内に炭水化物(ブドウ糖)がなくなっても
脳にはエネルギーが必要なので
体中の脂肪をエネルギーに変えようとします。
すると肝臓で「ケトン体」が作られます。
これは脂肪をエネルギーに変えたときにできる
燃えカスのようなもので、
大量に発生すると口臭や体臭がきつくなります。
糖質制限ダイエット(炭水化物抜きダイエット)などを
行う方によくみられる症状です。
しかし、ケトン体もエネルギーとして変換できますが
脳が必要とするエネルギーを補うことは難しく、
脳は栄養不足状態が続きボーっとするでしょう。

72時間(3日)を過ぎると
脳は筋肉を分解してでもエネルギーを作り出そうとするので
筋肉がやせ衰えていきます。
また骨密度も低下し、性欲も消えていきます。

168時間(7日間)〜2週間を超えると
ビタミンやミネラルも枯渇し、免疫システムが衰え始めます。
身体は使えるものすべてを使ってエネルギー供給するのですが
もう使えるものがなくなります。

しかし504時間(3週間)以上たって死に至ります。
ほとんどが心臓発作です。

ちなみに過去の記録から絶食すると
3週間から70日間(2か月半)の間に死ぬとされています。
この期間に差があるのは
水をどのくらい飲めるか、
どれだけ太っていたか(分解するものがあるか)
などの条件で異なるからです。

即身成仏がつらい修行というのもうなずけます。
3週間以上2か月半までもかかる苦行なのでしょう。
ちなみに入院とかして食事制限で
少量しか配膳されなかった人の多くは
入院中ほとんどを寝て過ごしていたといいます。
消費カロリーを減らそうという防衛本能なのかもしれませんね。

時折、施設入居させられた・・・と考える高齢者に
「もう死にたいんだ、食事もいらない」
と意思表示する方がいたりもします。
3週間以上食べなくても死ねない苦しみと、
心臓発作で一瞬な場合と、数時間ももだえ苦しむ可能性とを
天秤にかけたとすれば、あまりにもつらい選択です。
さんざん苦行を積んだ僧侶の最後の苦行が
即身成仏なんですから、一般人が初めてやるのは
相当の意思が必要でしょうね。
まぁ、個人の自由っちゃ自由なんでしょうが、
その苦しさを受け入れる覚悟があるならば
生きようとする方がよっぽど楽に思えるのは
まだ自らが元気だからなのでしょうか?
哲学の話をしてもここでは意味がありませんので
科学的なお話に戻しましょう。

生きるために我々は食べるのです。
身体のあらゆる細胞が
食べたもので作り替えられているのですから
高齢者となった方々に、
両親からもらった細胞は残っていません。
もちろん遺伝情報をもとに
同じようなものが組み上げられているため
成長・老化などの変化はみられるでしょうが
同じようなものが作られ一定の状態を
維持しようと調整されています。

「新陳代謝」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
胃腸の細胞は5日
心臓は22日
肌の細胞28日
筋肉・肝臓は2か月
骨の細胞は3カ月
で作り替えられてきます。
とはいえ骨折時のギプスなどは
6〜12か月とかしているように
修復には時間がかかるのですが。

親からもらったの細胞もなくなって、
食べたものでしか
自分の細胞は出来上がっていないのですから
例えば「同じ病気を繰り返す」ということに
「同じ生活を繰り返している」
「同じ食習慣で変わっていない」
から同じことが起こるという要因も隠れているわけです。
もちろんそれだけが要因ではないでしょうが、
変えなければ同じもの(病気)を生み出す準備
ができているかもしれないわけです。

食とは、生きる上でも、健康体でいるという意味でも
必要なエネルギー源であり、細胞の素でもあります。

ということで
「食」=「栄養摂取」
であることは疑いようのない事実です。

しかし、
「食」の意味は栄養摂取だけなのでしょうか?

「食べる」という行為ではなくて、
「丸飲み」のように体内に取りいえることさえできれば
問題ないのでしょうか?
「点滴」や「胃ろう」、「サプリメント」で
栄養成分を供給すればいいだけの話なのでしょうか?

食=人を良くする
という人もいますが(漢字の成り立ちにそんな意味はない)
食=皿に盛った御馳走にフタをしている
が食の漢字の成り立ちだそうです。
現代なら
レストラン配膳時のドームカバー(皿カバー)か
うな重の蓋
状態というところでしょうか?

次に食べるという行為の必要性を
当たり前に食べている行為の1つ1つから
紐解いてみていきましょう。


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posted by あっぷるいーと いんちょう at 21:31| Comment(0) | 全身に関わる歯科の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする