2014年04月22日

シリーズF・歯を守る・40肩50肩と顎関節症の関連を探る

歯にかかわる人体の構成成分といえば、
「骨」と「筋肉」と「血液」。
そこでその特性を知っておきましょう。

細胞は入れ替わるものです。
数日〜数年で、同じ細胞は存在しなくなります。

骨は、
幼児期では、1年半。
成長期では、2年未満。
成人では、2年半。
70歳以上では、3年。
で入れ替わるとされます。

筋肉は、
構成成分で異なりますが、
入れ替わりの早い成分では、1ヶ月で60%程
入れ替わりの遅い成分では、200日
で入れ替わるとされます。

血液は、
4.5〜5L(リットル)ほどが100〜120日で入れ替わります。
ちなみに血液量は体重の1/13(8%)ほどといわれます。
体重65kgならちょうど血液は5Lくらいとなります。
ちなみに1分間で心臓から送り出され、
身体を巡り心臓に戻ってくる血液量も5Lくらいだそうです。


人間の身体は、ちょっとずつ変化し続け、
数日〜数年前とは別の細胞に置き換えられています。
食べた物を材料とし、身体が吸収したい臓器にあわせて
それの形態を変化させることで、新たな細胞となるのです。

その新たな細胞が健全でなかったら・・・

医科も歯科も大抵は悪化した人を診ます。
なので、治療して現在の症状は改善できても、
その悪化した生活環境が繰り返されるならば、
しばらくすると新たに同じような病気になって
来院してこられる方もいます。
気をつけましょう。


さて、解剖学的には別々で捉えてしまいがちですが、
筋肉は骨に付き、骨は筋肉で動かされ、
骨格や筋肉の隙間を縫って血管や神経が走ります。
神経の刺激で筋肉が動き、
その収縮圧を利用して血液が循環する。

結構、連動しているんです。
その中核をなすのが筋肉。

筋肉が歪になっていると、
骨同士がこすれあって変形したり、
血管や神経を圧迫して障害を起こすこともあります。


顎関節症も同じです。

多くが、変な噛み合わせで、食いしばるために
前後左右にアゴを吊り下げている筋肉が歪になります。
歪な筋肉で骨がズレ擦り合わされたり、
血管が圧迫され、無自覚症状が起こり、
認識できた時は悪化して、最も悪いレベル4になっている。

大半の病院では、骨同士を圧迫しないように
筋肉を伸ばせ伸ばせと指導されます。
「口を大きく開けて、ベロを大きく回しましょう」とか。

でも、ウチでは、特に食いしばりがある人には、
「無理に伸ばすな!」と言ってます。

たとえば、
立位体前屈をする時に、
一度、後屈して身体を伸ばした直後のほうが、
立位体前屈は曲がりやすくなります。

つまり、
半端に反対に伸ばすことで、
結果的に、
癖になっている日常の悪い習慣である
「噛み締める力」がもっと強くなる。
・・・それじゃ逆効果です。

伸ばすなら、患部そのものの筋肉だけではなく、
そこと連動する筋肉を伸ばす習慣をつけること。

簡単な目安としては、目的の部分の2〜3個先の関節まで。
その範囲の筋肉は、連動しています。


例えば、40肩50肩などの場合で考えてみましょう。
腕とか肩を回す関節の「回転軸」って
どこにあるか知っていますか?

普段、肩と思っている所は、
肩甲上腕関節
(けんこうじょうわんかんせつ・肩甲骨と上腕骨の関節)。

そこから、肩鎖関節(けんさかんせつ・
肩と鎖骨をつなぐ関節)へとつながり、
左右の鎖骨の真ん中ちょっと下(鎖骨の正中側の先端)で、
咽喉と胸の境付近、
人体の正中にある、
胸鎖関節(きょうさかんせつ)という部分へと達します。
ここが腕や肩を回すときの回転軸。
場所の説明って難しいので、画像検索してください。

ぜひ、ここを片手で触りながら、
反対の腕を大きく回してみてください。
回転にあわせて動いているのがわかるでしょう。

胸鎖関節は胸骨(胸骨柄)と鎖骨をつなぐ関節です。

胸骨柄(きょうこつへい)という部分は、
心臓手術のドラマとかで、最初に電動ノコギリで切り裂き、
ジャッキのようなもので開いているシーンがありますが、
その一番上の部分の骨です。
(わかんない例えかも?)
肋骨の真ん中の接合部分の最上部でもあります。

だから、ほぐすべき筋肉は、
肋間筋(肋骨同士をつなぐ筋肉)なども必要になってきます。
以前「棒を使ったストレッチ」の
ブログを書いた内容がそのまま当てはまるんです。


ちなみにこの胸骨柄は、舌骨という骨とも筋肉で繋がっています。
(胸骨舌骨筋といいます)
その舌骨は、胸骨柄と逆方向(上方向)には、
「下顎骨」と繋がっています。
(細かくは書きませんが舌骨上筋群・舌骨下筋群といろいろあります)
舌骨は関節ではありませんが、
上下の筋肉で吊り下げられている状態ですので、
上下どちらかの筋肉に引っ張られていれば、
逆方向の筋肉を引っ張ります。

下顎骨に関わる関節は、顎関節。

噛み合わせが、肩や首のコリなどに関連するという原因は、
この顎関節と舌骨上下筋群のつながりの影響なんです。

肩である肩甲上腕関節から数えてちょうど3つ目の関節・・・
それが「顎関節」にあたります。

つまり、逆に考えれば、顎関節のためには、
肩の状態も良いかどうか・・・
という影響も考慮しなければならないんです・・・本当なら。
(まぁ、3つ先の関節の影響って、そこまで大きくないので、
硬くなっていないか程度の把握でもいいのですが・・・)


余談ですが、左右片方の腕を大きくまわして見ましょうか。
背泳ぎのように回す時、
食いしばって回すより、大きく口をあけて回すほうが、
大きく回るような感じはしませんか?
逆にクロールのように回す時、
大きく口を開けているより、食いしばっている時のほうが、
大きく回るような感じはしませんか?
ほんのわずかな違いなので、わからない人も多いかもしれませんが、
1000分の1秒を競うスポーツ選手にとっては
大きな問題になることもあるほど、シビアな世界では話は別。
歯が与える身体への影響って、
細かいことを言えばかなりの範囲にあるんです。

肩に関するメインは
2つ目の関節である「胸鎖関節」ですが、
そこに影響を与えるということを考慮するなら
3つ目に当たる関節、
顎関節も重要な要素でしょうね。

ちなみにドラムも胸鎖関節を意識できるかどうかで
叩き方が変わるんです。
野球やゴルフ、柔道やボクシング、
様々なスポーツに絡んでくることなので、
整体系のマッサージですまないアスリートたちは、
歯科の受診もされるんです。


さらに言えば、40肩50肩などを実感されている人は
ほとんどが食いしばりになっていますし、
その影響で歯が削れ、
圧力過多で食いしばるので、歯根破折が起こる可能性も高まり、
入れ歯やブリッジになることも増えます。
たまに他所でやったセラミックのブリッジが割れて
そのままにされているなんてのを見かけますが、
その要因の1つにも当たります。

当然、関節へも圧力過多になるため
40肩50肩が悪化すれば、顎関節症も悪化します。

だから、全身のストレッチって大事ですよ。
(歯のためにも)


食いしばりの筋肉に連動する最大の可動部筋は、
「猫背に関わる筋肉」です。
特にパソコンを使う仕事の人は注意しましょう。


筋肉の前後左右バランスが整っていれば、
骨や血管などの負担も減ります。
だから内蔵にかかる負担も減ります。

もちろん「歯」にかかる負担も。

筋トレをやる方なんて細かいことに詳しいです。
腕立ての時の、床につけている手のひらの位置や角度で
どこの筋肉に効果的か・・・と本当に良く知っています。
ちょっとしたポイントを押さえることで効率が変わります。
そのちょっとした事って、歯にもあるんです。

ただ、ここで言いたいのは、鍛えることよりも
過度の負担をかけている無意識の日常生活で
痛めつけられた筋肉を、正しく機能させるために、
栄養を摂ったり、ストレッチでほぐしたりすることが、
様々な病気予防に繋がるんです、ということ。

余力があったら、鍛えるまですれば効果は高まるでしょう。


PCの調子が悪いのか、
雨のためにルーターの回線状態が悪いのか、
締めのクリニッククレジットが出てこないので、
今回は、ここまでで終了です。
感謝。















posted by あっぷるいーと いんちょう at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 全身に関わる歯科の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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